• CARE

    さまざまな状態で、死を迎える故人の状況に合わせた処置や死化粧を施すことはもちろん、故人のお身体をご遺族の代わりに丁寧にケアします。

  • TIME

    死化粧を通して、ていねいに故人とご遺族に寄り添うことで、故人とご遺族の大切な最後の時間を安心してお見送りが出来るように努めます。

  • HOPE

    ご遺族の意思を大切に、故人のその人らしさを大切にします。また、家族の後悔を一つでも軽減する事に専心し、これからの希望につなげるお手伝いをします。

死化粧師の想い

故人との大切な最後の時間をご家族が安心して触れ合いながら過ごせるようにと、故人の状況に合わせて最適な処置とメイクを施す、死化粧師としての想い。

子供の頃を振り返ってみると、医療も宗教も私にとっては、とても身近な存在でした。
何かあれば掛かりつけの先生の所に行けば安心、祖父母の往診に来て頂いたりという環境の中家が葬祭業という事もあり、宗教者の方々からも多くの事を教えて頂きました。
また、地域のコミュニティが確立されていた時代でもあり、近隣の方々の交流も活発な時代であったと思います。

昔は、亡くなった方の体をご家族が清め、髭を剃ったり、場合によっては化粧を施していた時期があり、ご家族が出来ない時に、葬儀社がそのお手伝いをするといった事でしたが、近年、病院では看護師の方々がエンゼルケアを、その後葬儀社や納棺師の方々が亡くなった方の処置やメイクを施すようになりました。
本来は、亡くなった方を大事に思う方々が集まり、十分な時間をかけて故人を偲び送る事が弔いの原点に立った葬送方法であり、十分なお別れが出来て、はじめてご遺族は大切な人の死を受容する事が出来ます。
死化粧や納棺の時間は、故人とご遺族が過ごせる大切な時間であると共に、周りの目を気にする事なく安心して触れ合い向き合える時間を作る事が、死化粧師の役割であると感じております。

死別後間もなく葬儀が営まれるため、気を張ったまま、悲嘆に向き合うどころか、悲嘆を感じる事さえ出来ずにいる方もいらっしゃいます。
涙を流さず毅然としている方の心の声までも聴く事が、葬送に携わる者にとって大切な事です。
また、亡くなられた方が何を思い生きてきたか?家族とどの様な関係を築いてきたのか?
家族に対する故人の声なき声を聞き取り、遺された家族に伝える為に、亡くなった方の面影を戻す事で、遺された方の心を癒す一助になるのではと感じています。

亡くなられた方は自身がどの様な状態に置かれているのか分かる事はありません。対面するご家族にとって、悲しみが深い中、更に状態の変化を目にすれば、より一層の悲しみが募ります。
亡くなられた方の表情や傷やお身体の変化に適切な処置を施す事が故人の尊厳を守る事になり、ご家族の悲しみを少しでも和らげる事になるのではと思っています。
技術だけでなく、ひとつ・ひとつに魂を込め、故人や遺族の為に『心の棘を抜いて行く』そんな死化粧をお伝えしていきたいと思います。